MTCA

BWS参加レポート:~高校生と挑む端材を活用した商品開発・課題解決授業PBL~  ―柏木鉄工の熱き挑戦― PBL:(Project Based Learning)

高校生と挑む端材を活用した商品開発・課題解決授業

2月25日に開催されたビジネスワークショップ、残念ながら参加できなかった皆さまへ、当日の様子をお届けします!

登壇されたのは、「尼崎の鉄工所」、柏木鉄工の柏木社長と内田工場長。

「メタルクリエイター」を自称するお二人がカシテツの地元高校授業とのユニークな取り組みを紹介しました。

PBLへ取組みのエピソード

「うちの仕事、高校生に『鉄を溶かす会社?』って聞かれたんですよ…」

ワークショップ冒頭、柏木社長が苦笑い混じりに語ったこの一言に、会場は一瞬どよめき、そして共感とも言える頷きが広がりました。

そんな驚きのエピソードから始まった今回のテーマ。

事業そのものは順調でも、将来を託すべき若い世代、特に日本の若者が集まらない。

現状、同社の社員の半数以上は外国人・・・

「自分たちの仕事って、社会からどう見えているんだろう?」

「そもそも、この面白さや奥深さが全く伝わっていないんじゃないか?」――

そんな強い危機感を持つなか、地域教育機関への活動を展開していたエアグラウンド畠中氏との出会いが、彼らを突き動かしました。

このPBLへの取り組みは、若手人材の不足と、「鉄工所」という仕事への理解をもっと

深めたい! という切実な思いが背景にありました。

SDGsと地域貢献

そこで立ち上げたのが「カシテツわくわくものづくりプロジェクト」! ハザクルラボ

年間80トン以上超発生する端材を利活用するSDGsプロジェクト!

工場で出る金属の切れ端(端材)を新しい価値に変える「アップサイクル商品の開発」、そして市立尼崎双星高校のPBL授業に参加して生徒たちのアイデアからものづくりをして、それを世に出すことを体験してもらう活動。そして工場での「ものづくり体験」などです。

特に高校生との授業では、課題を一緒に考え、生徒たちの自由な発想を活かしたマーケティング思考の商品開発をサポート。

3年間の試行錯誤を経て、今では生徒たちから「面白い!」「もっと経験したい!」と大好評だとか。

「単なる作業じゃない、創造力が光る仕事の面白さを伝えたい!」と語るお二人の情熱に、会場の参加者は引き込まれました。

地域企業と未来を担う高校生とが一緒に取り組む希望あふれる体験授業ですね。
中小企業が地域の学校・教育機関と生徒とのいい関係を醸成していく地道なこのような活動の今後がますます楽しみです。

また参加してみたいと思う、そんな素敵なワークショップでした!

参加者の感想

・知名度のない地元の小規模な会社が、若い高校生に感動を与える取り組みをしていることに、心から賛同しました。

・PBLへ参加した経緯や参加してからの3年間の取組みがとてもわかり易く紹介いただき大変よかった。

・オープンファクトリーやものづくり展示会など地域との接点活動への取組みが素晴らしいと思いました。

・柏木さんのPBLに対する事業価値の捉え方のお話は面白かった。

・先義後利の企業理念、高校生にマーケティングのリアル教育、工場体験などボランティア活動の取り組みに対し感銘を受けた。

・自らが参画したプロジェクトの総括+オーディエンスの関心事などを知ることができた。

・多感・多様な高校生の理解と彼らへの溶け込みかた、やる気の涵養、自主的活動で生徒と課題解決に取り組むための

 コミュニケーションを図ったり、課題を解決する経験、学校との連携、社員のモチベーションアップや自社のPRなど、

 見えない成果は、さぞいろいろあったんだろうな と感じました。

上部へスクロール